こんにちは。石井です。
今回は、参考可動域のお話をしていきます。
それと、関節、骨格、筋肉のバランスの話もします。
できるだけわかりやすく説明していきますね。
以前の記事で
「正常な人の関節可動域の平均値」というお話をしました。
これは、個人差が多少あります。
人種差、性差、年齢など。
例を挙げると
アジア人と欧米人は骨盤の理想の角度が違いますし、
女性と男性では、一般的に女性のほうが可動域が多い事が多く、
高齢者と子供では、皆さんのご想像通り
若い方のほうが、柔軟性はあります。
全てをパーフェクトにするというより
バランスよく参考可動域に近づける事が大事です。
ここで1つ、首の参考可動域での例を挙げます。
頚部(首)の屈曲(前に倒す動作)は60°です。
わかりやすくいうと、首を前に倒していって
痛みなくスムーズに顎が身体に付くかどうか。
これが出来ればクリアです。
皆さん、できましたか?
これって、意外にできない人多いです。
特に、肩こりや頭痛がある方。
3人に1人が付かないんじゃないかと思うくらい
可動域狭い方、多いです。
これの根本的な原因は
姿勢不良で頭部が前方変位(頭の位置が理想ラインより前方に移動している)になって
可動域が狭くなっている。
や
頚椎の前弯の減少(ストレートネックと言われている)も原因の1つです。
元々、7つある頚部の骨は、重力や荷重を分散させる為
真っすぐではなく、なだらかなカーブを描いて構成されています。
このカーブが崩れると、バランスに大きな影響を与えます。
骨格がこのようになっていると、その周辺の筋肉はどうなっているか?
頭の位置が前方に移動しているのだから
首の前側の筋肉は短く縮んでいますよね?
筋肉自体の長さは変わらないのですから。
では、逆に首の後ろ側はどうでしょう?
首の後面の筋肉は、頭が前方にあるので
引っ張られながら、伸びています。
ゴムを引っ張って伸ばしているのを想像してみてください。
ですので、筋肉は引きちぎられながら伸びきっている状態です。
で、肩こりの方に質問です。
あなたの肩こりは、どの部分が痛みや辛さの症状があるでしょうか?
首の前側が痛みますか?凝りますか?
それとも
首の後ろ側が痛みますか?凝ってきますか?
大多数の方が後ろとお答えしたと思います。
そりゃそうですよ。
輪ゴムをずーっと引っ張っていたら、段々と弾力も失われ、しまいには切れてしまう。
これと同じような事が皆さんの身体に起こっています。
でも、多くの本やテレビ、YouTubeなどを観ていると
肩こり解消体操!!
や
肩こりにはこのストレッチが効く!!!
など内容をみると、まさかの
後頚部をストレッチさせている。
全てとは言いませんが、数多くです。
これでは、より筋肉は引き延ばされて、弱くなり弾力は無くなり
肩こりは悪化します。
もちろん、やった直後は楽になりますよ。
ストレッチすれば、一時的に血行は良くなりますから。
しかし、その日の夜や
翌日、多くの方は前日より悪化している。
でも、翌日も繰り返しストレッチをする。
なぜなら肩こり体操の回数やセット数が少なかったから
今日はもっと多くしよう!と。
完全に悪循環ですね。
このケースは頭部が前方に移動しているケースでお話しているので
全員には当てはまりませんが、
私も治療院にご来院される方の9割程度の方は
頭部前方変位のゆがみがあります。
皆様、画像検査で分析していますので、これは
明らかです。
これに当てはまらない方は、前述したストレッチのやり方で間違いないと思います。
しかし、圧倒的多数の方は、
「間違ったストレッチ」
をされている事が多いです。
何が言いたいかというと
「症状にアプローチ」してはいけないという事。
最も大事なのは
「根本原因にアプローチ」する事です。
根本原因を把握できると、やるべきストレッチが解ります。
では、今日はこの辺りで。次回、また整理しますね。
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