皆さん、こんにちは。石井です。
本日は
「身体って柔らかければ柔らかいほどいいんでしょ?」
という質問をとても多くされます。
そして、
「身体が柔らかい=正義」
という考えの方がほとんどだと思います。
結論から言いますと
決してそうとは言い切れません。
これは、後で説明しますね。
まずは一般の方が思っている
(身体の柔らかさ)と
私達、身体の専門家である治療家やトレーナーが思う
(身体の柔らかさ)は全然違う
という事です。
おそらく一般の方が想像する身体の柔らかさは
立位で身体を前屈していって、指が付くとか、手のひらが全部付くとか
判断基準がそこではないでしょうか?
他にも、足を開脚してー~とか、
背中で右手と左手が握手できる~。
とか
思い浮かべる個人差はあるでしょうが、
ここでは
「身体を前屈していって、どこまで曲がるか=身体が柔らかい」
事にしましょう。
では、私達、専門家は、この前屈で手のひらが床に付くという状態を
どう思うでしょうか。
あるドクターは
「ハムストリングスの柔軟性があるな!」
と診断し
ある治療家は
「仙腸関節の可動性が充分にあるな」
と想像し、
あるスポーツトレーナーは
「腰部が前方変位し骨盤は前傾気味かな」
と思うと思います。
私もこ上記のどれかだったり、この全て組み合わさったパターンだと
思うと思います。
これで、わかったかもしれませんが、
「身体が柔らかい」に基準がないんです。
基準が明確にない為、
治療の現場で
「先生、私の身体、柔らかいほうですか?硬いですか?」
の問いには、残念ながら答えられません。
ただ、安心してください。
身体が硬い、やわらかいといったものに基準はありませんが、
関節には、ちゃんと「参考可動域」というものがあります。
「正常な人の関節可動域の平均値」
だと思ってください。
1つ例を挙げると、首の左右の回旋の参考可動域は60°です。
皆さん、これって少ないと思いません?
「私の首は90°回るよ!」
って声が聞こえてきそうです。
しかし、回ったとして70°程度です。
皆さん、もっと回るよと言っている方は
反動をつけたり、純粋に首の運動のみではなく、
背中や腰の動きを使って代償動作を使っていると思われます。
もし、90°以上回旋していたら、頚部に何か問題が起こっているものと思われます。
少し、長くなってしまったので、
続きは次回にしましょう。
次回は、参考可動域と柔軟性と
参考可動域を超えないように頑張っている靭帯の働きなど
その辺りに触れていきたいと思います。
では、また。
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